ナチョス

オッペンハイマーのナチョスのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
4.7
2024/04/29
再鑑賞2


2024/04/04
初鑑賞

映画鑑賞中、これほど時よ止まれと願ったことはない。

その罪と影響は原爆の爆風爆音と同じ。

時の経過とともに凄まじい轟音をたて、彼の心と観客そして全世界を劫火で焼き尽くす。

音が重要な作品で、トレイラーで強調されていた音があの音とは…

様々な形で"時間"を描いてきたノーランが科学者の人生を通し原爆と共にある"今"を描いた。

ノーランが『オッペンハイマー』の役作りでキリアン・マーフィーに宿題として挙げていた『アマデウス』。

確かに2人とストローズとオッペンハイマーの関係は似ている。

天才であるが故の無自覚な傲慢さと、権力を持っているが故の狡猾な傲慢さ。

時系列に関しては、もともと原作読んでたからっていうのを差し引いたとしてもパートを色分けしたり文脈を上手く構成して分かりやすかったように感じる。

時系列の行き来は、彼らにとっての感情が決して過去のものにならず、ずっと消えないこととも繋がる。

音で恐怖を描いている作品としては『関心領域』とも通ずる。
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