こたつむり

オペレーション・フォーチュンのこたつむりのレビュー・感想・評価

2.2
♪ 恋するフォーチュンクッキー!
  未来はそんな悪くないよ

ガイ・リッチー監督作品。
やっぱり、期待しちゃうわけですよ。予告編が微妙でも、海外の評判が微妙でも、自分だけは楽しめるに違いない、そんな期待をしちゃうわけですよ。

でもね、そんな期待は勘違い。
ヒラリハラリと便所に散る花のごとく、無情にも削げ落ちちゃいました。

これをプロ野球に喩えるとね。
この三連戦、悪くても二勝一敗、勢いが付けば三連勝行けちゃうかも?なんて臨んだ敵地、打線がつながらず、ピッチャーは好投しているのに、気付けば三連敗てな感じ。

もうね、それ以上は言えません。
言えば言うほど哀しくなっちゃいますからね。
ありきたりの展開、キレのないギャグ、突き抜けない表現、生温い残虐さ、火薬量が少ないアクション…そんなことは言いません。空しくなっちゃいますからね。

これがね、配役を愛でる系統の作品ならね。
少しは救われたと思うんですけどね。鉄板と呼ばれるステイサムの筈なのに、何だか無駄遣いの極みと思ってしまうのは、僕が贅沢なだけなんでしょうか。

唯一、存在感を示したのはヒュー様くらい。
悪の大富豪というヒュー様の十八番なんですが、本作はやたらとチャーミングなんですよ。ネタバレになるんで言及しませんが、ラストの“ある台詞”から類推するに…うん、色々と察しちゃいます。

まあ、そんなわけで。
言うならば“出涸らし”。壊滅的に面白くなかったです。期待値が高かった分、その反動もあるとは思いますが…監督さんの作品の中では底辺オブ底辺かと。

最後の余談として。
最近、会話の中に「なんだろ」という人が増えている気がします。言葉に詰まる、言葉を探す、そんなときに口から出ちゃう言葉なんで、無意識に発しているんだと思いますが、これが他人に感染するんですよね。気付けば身の回りは「なんだろ」と言う人ばかりです。

たぶん、僕もその一人。
面と向かって本作の感想を訊かれたら…なんだろ、酷評するわけじゃないんだけど…なんだろ、ちょっと言いづらいな…なんだろ、察してもらいたい、というか、なんだろ。
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