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呪われた老人の館の福福吉吉のレビュー・感想・評価

呪われた老人の館(2021年製作の映画)
3.0
◆あらすじ◆
ジュディスは70歳の誕生パーティーの最中、脳卒中で倒れる。無事回復したものの、周囲の事も考えてジュディスは養護施設へ入る。ジュディスは施設に入所した夜、黒い人のようなものを見て恐怖を覚える。そこからこの施設に危険な雰囲気を感じるジュディスだったが、施設の医師や職員たちの手回しによって施設外に出られなくなっていく。そして、他の入居者が定期的にいなくなっていることが分かるのだが...。

◆感想◆
老人養護施設に入所した主人公が不可解な出来事に遭遇するが、職員たちにより施設に監禁されてしまう姿を描いた作品であり、施設に入ってしまったが故に精神異常者に変えられてしまう怖さと施設に隠された不可解な謎の不気味さが魅力の作品となっています。

主人公のジュディス(バーバラ・ハーシー)は娘や孫を気遣って養護施設に入所するのですが、この感覚が理解できませんでした。確かにいつ倒れるか分からないけれど、どうせなら最後まで自宅にいたいと思います。ジュディス自体は70歳でも若々しく、他の入所者と比べて差があり過ぎて、施設が似合っていない感じがしました。

ジュディスは施設の中で、ローランドなど健常者たちと仲良くのなるのですが、健常者と認知症などを患う人々の差が大きくて同じ施設の中で暮らすのは違うように感じました。

ジュディスが夜に不可解な出来事に遭遇し始めてから、事態はどんどん悪化していきます。施設の医師がジュディスの言動が幻覚だと処理して、娘や孫にも相手をしないよう言いつけます。ジュディスは誰にも助けを求められないようになり、絶望感がありました。そして、謎の薬の服用を求められ、施設の職員からベットに縛られたりします。

その中で孫のジョシュだけはジュディスの助けとなってくれます。孫としてよく出来過ぎでした。

本作の怖さは人による部分が大きく、前述のジュディスが施設の職員たちによって追い詰められていく部分が怖かったです。一方、謎の黒い人影などのオカルト的な部分は怖さとしては薄かったです。

ラストの展開は少し意外で面白かったです。

普通に面白かったと思います。養護施設に入らず人生を終えた方が怖い目に遭わずに済むのかなあ。

鑑賞日:2024年2月7日
鑑賞方法:Amazon Prime Video
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