ミサホ

ヤーラのミサホのレビュー・感想・評価

ヤーラ(2021年製作の映画)
3.6
仕事で疲れているけど、眠れない。本を読むのはチトしんどいし…やっぱ映画だなと選んだのは、約90分のサスペンス。中断してもいいかなと思いながら観始めた。

前情報を全く入れていなかったので、イタリアの作品で、しかも実話ってのに驚いた。

タイトルの『ヤーラ」は、誘拐事件の被害者の少女の名前。飛ばしていた模型飛行機が落ちた先に、ヤーラの遺体が…というところから物語が始まる。

行方不明から3年後のことだ。

主人公は、この事件を追う女性検事。いかにも気が強そうで、体力、気力共に十分で、簡単には諦めない…といった人物。演じている方が美人過ぎてちょびっとリアリティーがない気もしたけれど。

ヤーラは13歳。新体操に打ち込む快活な女の子だった。事件の捜査は女性検事と国家憲兵が担っているが、意志を持って動いているのはほとんど女性検事だけ…のように見える。

途中、差し込まれるドキュメンタリーのような、TVの報道のような映像が実話だけにリアルで良かった。(実話て知ったの終わってからやけどね)

終盤までは、淡々と進む。そして、残されたDNAによって判明した犯人…。途中、チラッと画面に映ったり、チョロっと出てきた人が犯人ちゃうか…と思いながら観てたので、全く見たことない人が犯人でびっくり。(相変わらず推理オンチやね)

犯人が判った、と遺族に伝える検事。
「ほんとですか?」と念押しするヤーラの母マウラ。

終盤の公判シーン、検察の主張ばかりで弁護側のそれはほとんどない。
判決は無期懲役の実刑。

こうして判決は出たものの、被告はその後も控訴し続けた。真相は知る由もないが、いささか公平性に欠ける気がしないでもない。

どこまで加害者について調べているのかは分からないが、もう少し、加害者の人間性や生活ぶり(妻と3人の子供がいる)も見たかった。

あと、字幕の脱字がいくつかあったのは、その度にいちいち気になって残念だったなぁ…。(雑やね)
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