KOUSAKA

ミューズは溺れないのKOUSAKAのネタバレレビュー・内容・結末

ミューズは溺れない(2021年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

第31回映画祭TAMA CINEMA FORUM「第22回TAMA NEW WAVE」オンライン配信にて鑑賞。

傑作『アイスと雨音』コンビともいえる森田想と若杉凩や、インディー映画界のスター川瀬陽太など、個人的にも大好きな俳優たちが出演していて、自主映画とは思えない豪華なキャスティングにまずビックリしました😵

そしてそんな「スター俳優」たちを押しのけて、堂々と主役を張った朔子役の上原実矩。一発で覚えられるルックの存在感が素晴らしく、今後の活躍が楽しみです‼️

朔子が自らの表現欲求を叩きつけた「創作物」は、黒歴史的な若気の至り感満載で気恥ずかしさもある一方、いびつでイケてないことも含めて「それが人間やん!」って肯定してくれるような清々しさがあって非常にエモかったです😭

このエモさって実は、あの傑作アニメ『シュガーラッシュ』で、おてんばプリンセスのヴァネロペが、自身の「バグ」がまんま反映されたようなグチャグチャなデザインのレーシングカーを生み出したシーンで自分が感じた「ありのままの自分で良いんだよ」と全肯定されたような気持ちと全く同じでした。

今作の、高校生版「燃ゆる女の肖像」とも言える「見る見られる」の関係性は好みのテーマでしたが、正直なところ、全体的にもう少し演技面について、より良いモノが引き出せるまで粘って欲しかったなと感じました😣それに応えられる俳優たちが揃っていたと思うので。

あと、説明しすぎる脚本も少し残念やな~と思いながら見てました。

ただし、栄美&遠藤&SF研究部メンバーがキャッキャと駆け回る様子を見やる西原の視線と表情の動きだけで、朔子と西原の今後を繊細に暗示したラストシーンの演出はもう段違いに素晴らしかったです‼️「私にはコイツがいた。変なヤツだけど😆」みたいな。個人的にベストシーンでしたし、何回も見返したくなりました。

朔子が創作モードに入った時の音の演出は、個人的には好みやったけど、好き嫌い分かれそう。

朔子って監督自身を反映したキャラクターなのかなと思っていたので、あの「音」もきっと監督自ら作ったんちゃうかな~って思ってたら、ホンマにそうやった😵
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