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サメデターのよーだ育休中のレビュー・感想・評価

サメデター(2021年製作の映画)
1.0
カリフォルニアの海岸で海水浴中の女性が遺体で発見される。専門家や科学者、ラジオのDJや地元のパリピがサメの仕業だと騒ぐ中、複数のビーチで同様の被害が相次ぐ。調べが進む中、襲撃を仕掛けたサメは《他の遺伝子を変化させる悪党遺伝子》を持つ突然変異種である事が発覚する。


◆サメデター!

今度のサメは海に出る!

作品解説にある通り、ついにサメが海に出る様になりました。スーパーマーケットに行かなければ、恐ろしい竜巻に遭遇しなければ、サメに襲われる事の無かった時代はもう終わりです。海に行くだけでサメに襲われる日が来てしまったのです。母なる海は、最早安全な場所では無くなってしまったのです!(※錯乱状態)

オープニングで使用されていたダイビングの資料映像が5分少々続いた時には4倍速にしてやろうかと思いましたが、我慢して見ていると、ちゃんと海にサメが出てきました!メキシコでダイバーをガバッと襲うシーンがありましたが、全年齢推奨作品なのでしょうか、残酷な描写は一切ありません!

と、思いきや。カリフォルニアのニューポートビーチに場面が切り替わるとトップレスの女性がこんにちは。慌ててレーティングを確認すると、安心安全の『G』標記。これは問題ではないの?あ、詰め物が入ってるからセーフなのかな?(暴言)

若き日の巨匠がその名を世間に知らしめた世界一有名なサメ映画のように、なかなかサメは姿を見せません。海で突然悲鳴を上げながら消えていく女性と、不穏な音楽で緊迫感は爆上がり!

…(ポロリもあったのに)そんなにドキドキしないのは、仕事で疲れて夜中に観ていたせいだ。そうに違いない。


◆サメデネー!

サメは?ねぇ、サメは?

いくら待っても資料映像以外にサメが出てこないのですが。『今度のサメは海に出る!』んじゃなかったのですか!大根役者の棒読みと、iPhoneで撮影したかのような狭い画角に捻りのない定点撮り。数あるZ級映画(特にサメ映画)の中でもこいつは首位争いに絡める逸材ですわ。

研究者たちが『このサメは《他の遺伝子を変化させる悪党遺伝子》を持っている突然変異種だ!』とかなんとか騒いでいるというのに、長らくサメが出なければ被害者も出ない。世界一平和なサメ映画ではなかろうか!というか、サメ映画と呼んでも良いのだろうか!ニューポートビーチもロングビーチも遊びに行った事がありますが、トップレスの女性なんて居ませんでしたね。あれかな、今作はサメの見せ場がない分お色気で乗り切ろうとしている感じかな!


◆サメデ…!?

唐突すぎる場面展開、ここに極まれり。

サメが出るのか出ないのか。誰が主役で誰がモブキャラなのか。何もわからないまま、掴めないまま、支離滅裂なプロットで散々こちらを撹乱したかと思いきや、ラスト1分で怒涛の急展開(ガバッと起床)!からの急ハンドル(遠景にジョーズのポスター合成)!

昨年よりJMSに不定期参加させていただいておりますが、人生で初めて映画を観て『時間を無駄にすごした』と思わされました。あぁ、僕はずっとこの感覚を味わいたかったんだなぁ、、、失笑必至のラストは一見の価値、、、あるわけないですwww


*雑記*
今作を発見してくださった剣々さん、JMSでご一緒いただいた皆様、本当にありがとうございました。『大好きな映画で時間を無駄に過ごした』という後悔と、『こんな映画でも最後まで観てレビューまで書き切った』という達成感とがごちゃ混ぜになった不思議な感覚です。やっぱりサメ映画はポテンシャル高すぎるな。Dustin Fergusonという名前だけはよく覚えておこう。