けーすけ

ホーム・スイート・ホーム・アローンのけーすけのレビュー・感想・評価

3.1
お金に困り自宅を売りに出していたジェフ夫妻。ある日たまたま立ち寄ったマックス少年の母親に、自宅にあった奇妙な人形が価値ある高価なものと言われた。当初ジェフは気にしていなかったが後に調べるとそれは数千万円にもなるものだった。慌てて人形を探したジェフだが人形が見つからず、マックスが盗んだと思い取り返す為に夫妻は彼の自宅へ向かった。ところが些細な勘違いから事態は思わぬ方向へ・・・








マコーレー・カルキン主演で1990年に大ヒットしたクリスマスシーズンの名作『ホーム・アローン』のリブート作品。


マックス少年が豪邸に独り取り残されているところに、価値ある人形を取り返そうとやってきたジェフ夫妻。コントみたいな勘違いからマックスは自身が誘拐されてしまうと思いこんでしまい、それを阻止するためにあの手この手で侵入者から身を守る事に。

スマホやAIスピーカー、VRゴーグル等、現代ならではのアイテムを使った小ネタで笑いもふんだんに取り込まれていてクスクス笑える所がたくさん。


話の大枠はオリジナル版と同じ感じではあるのだけど、オリジナル版は悪者が純粋な泥棒であったのに対し、本作ではごく普通の夫婦が侵入者になってしまうという点がどうしてもノイズになってしまった印象。

純粋悪な泥棒相手であれば仕掛けた罠のあれこれも痛快に受け取れるのだけど、今回の相手は「人形を返してほしい」と言いに来ただけの夫婦(とはいえ勝手に家に入るのはアウトではあるけど…)。
それゆえに一歩間違ったら死んでしまうであろう罠の数々には、心から笑えないものを感じてしまった。


劇中でも「オリジナルが一番なのになぜリメイクする?」といった自虐的なセリフがあったり、旧作の1-2作目で主人公ケヴィンの兄役バズを演じたデヴィン・ラトレイが出演したり、オマージュ部分もあったりと、過去作を知っていると面白い点もいくつかあります。
なお、カメオ出演が噂されていたマコーレー・カルキンは出ていないです。


そんな感じで本作を『ホーム・アローン』シリーズの中で一番最初に観たのであればそれなりに楽しめるかもですが、改めてオリジナル作の出来の素晴らしさを痛感させられました。


そういえば、マックスの両親含めた家族の今作での旅行先が東京なのですが、東京のホテルの内装が「THE アメリカ人が考えた日本」が詰まっていて最高でした。あんな部屋あったら泊まってみたい…笑


あと、主人公のマックス役のアーチー・イェーツ、その少しぽっちゃりした容姿から批判的な声もありますが、『ジョジョ・ラビット』のヨーキー役で見せた愛らしさを知っていればそんな事も言えないはずなのに、とか思う次第です。良い演技してました。



今年のクリスマスにはオリジナル版の『ホーム・アローン』を観ようかなと思わせられた一作でした。


2021/11/14(日) Disney+にて鑑賞。
[2021-087]
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