パルパティーン

シラノのパルパティーンのレビュー・感想・評価

シラノ(2021年製作の映画)
4.0
この映画は高貴な女性に翻弄された男2人の物語なのではないかなと見てて感じた。しかし、恋文での交流を見て手紙というものの良さを再認識できた。

シラノの気持ちが本当にわかる。自分に自身がない中で好きな人が別の人を好きになったのを知った時のあの表情がなんとも言えない。その中でもその二人を結びつかせようとするその気持ちや行動に移す源はなんなんだろうとずっと見ていて感じた。これは、好きな人の幸せが一番だということを伝えたいのかな。

これはミュージカル映画だけど、歴史・戦争映画だなと感じた。昔の風潮として人と違う部分があれば「フリークス」と罵る。これに耐えてきたというのは主人公の心情を讃えたい。

戦争のシーンで涙が止まらなかった。それは現実と重なるところがあり、それを思うと涙が止まらなかった。兵士にも家族や恋人がいる。このむしゃくしゃな気持ちをなんて表現したらいいかわからない。

ロクサーヌが傲慢すぎではないかなと感じていたけど、最後のシラノのセリフでスッキリした。「君は言葉に恋をした」本当にその通りだよと突っ込みたいぐらいだった。最後までシラノはかっこよかった。しかし、一番可哀想なのはクリスチャンだ。

美しい言葉というものは大事である。


2022年12本目