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未亡人、回る春のmiporingoのレビュー・感想・評価

未亡人、回る春(2020年製作の映画)
3.2
邦題がひどいシリーズのひとつ。
『欲望という名の電車』のヴィヴィアン・リーや、『スイミング・プール』のシャーロット・ランプリングみたいに、かつては美貌を誇った女優さんがリアルに老いと向かい合い、かつ女であろうとする中年女性を演じる映画が最近好物です。邦画にはなかなかなくないですか?
本作は顔も体型も「え?これが?」となるエマニュエル・ベアール。この年齢になっても、恋愛となると分別が効かなくなったり夜の街を泣きながら歩いたりするのが見ていて痛くて哀愁漂う感じでつらいのが良い。60も近くなって夫を亡くしたら、家で本を読んだり編み物をしたりしてもそれなりに充足はするのでしょうが、「人は愛なしでは生きられない」という(たしか、ゲイの友だちの)セリフが、この映画のテーマなのでしょう。
ドイツ人の先生とのセックスが不発だった理由が、いまひとつわからなかったんですけど?
最後は、彼女の幸せを祈らずにはいられない。少し希望が見えたかな。
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