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『言語の向こうにあるもの』に投稿された感想・評価

mingo

mingoの感想・評価

4.0
素晴らしい場面が映像に収められている。ひとり5.6言語は当たり前に話すような子もいれば自分を出せないまま喋らない子もいるパリ第8大学の「外国語としてのフランス語講座」の授業風景。ジェンダー(ニコールのクラス)と文学(フェルージャのクラス)という2つのテーマを通して、国内外から来た学生たちによる自由な討論を描く。
冒頭、ひたすらにヴァージニアウルフなどの有名な女性の名前を書き出す。机で大陸をつくって、それぞれに分かれて討論する。中東から来てスーダンに移り住んだ人々が彼らの言葉を人々に押し付けたということをスーダンから来た学生を通して生の声で体感する。北スーダンではアラビア語でダルフール紛争のことを戦争などの歴史的背景まで活発に発言することでお互いの知識を高め合うことが出来る。1人の女性がトイレいくのにニコール先生が察せなくて周りの学生が言ってしまって恥ずかしそうに先生に抱きつくの可愛すぎた笑 日本では全く紹介されていないナルダル姉妹の交差性を発言する場面での「すべての女は白人でありすべての黒人は男である。でも中には勇気のある女人たちもいる」名言ね、と先生が教えることにも熱を帯びて専制君主みたいねと言っちゃうのもこの授業の素晴らしさがひしひしと伝わる。ジェンダーだと特に女性のレイプ問題について、トルコではレイプされた女性がその男性と結婚すれば男は犯罪に問われないとクラスのみんなが知ってて世界への目の向け方も養われてて感心しかない。フェルージャ先生がクスクスを混ぜるときに母のことを話し人生観を語るパートも言葉の化け物みたいに無限に途切れず話してて面白い。「言語は習うものではない身につけるもの、社会で活用することによって。」フランス語の授業なのに政治やら哲学やら自由に語ることで言葉は養われ自身に蓄積される。自分の話す言語の言語史を作れと言われ、それは自分にとって何を表しているのかを考える作業になる。チェチェン語がロシア語のアルファベットで書かれる現代においても支配の現状が透けて見える。セックスとジェンダーの間には大きな違いがある、セックスは生物学的性差、トランスジェンダーはジェンダーでつまりそれは社会的に作られる性別に関すること。と性別の議論が活発になってるときに「このクラスのみんなは私がやろうと決めてきたことは一度もできた試しがない、すごいことね!」と和む発言も粋。そこで答えは求めてないことを伝える。文化のことや宗教への愛着など多様な顔の人の中でじぶんを問い直す機会のある授業は若かった時のじぶんに教えてあげたいくらい。
パリ第8大学のフランス語の授業風景。語学は身につけるものであり、ツールである。この授業では、実際に使いどころなさそうな例文を使った学習方法などしない。フランス語を母語としない子たちも、ジェンダーや政治、文学について、フランス語で議論する。なんて理想的な学び…!ほとんどの学生が自分の意見を持ち、積極的に発言する。中にはうまく発表できなかった子たちもいたのだけど、はっきりと「この授業ではフラストレーションを感じることがある。フィンランドでは話の途中で割り込むのは失礼だとされているから」と主張する。誠実な姿勢だなと思う。

全員知的で鋭敏で、学びが多かった。実際に自分が受講するとしたら、こんなに自分の考え発言できる自信ないから、かなり苦労する気がするけど、それでもここで得た学びは人生の財産になると思う。
pherim

pherimの感想・評価

3.4
パリ第8大学開講《外国語としてのフランス語講座》。

仏語へのバラつく距離を抱えた学生らによる、文学とジェンダー巡る討議の醸す意外な断層。時折乱入する別室の教師含む、不意の白熱ポイントが面白い。

個が伐り出されゆく様は爽々しく、日本の授業では想像し難い。



例えば日本語で、あるいは(自分の場合)タイ語でこうした授業が成立するかを想像すると事態はより鮮明になる。
ヴァンセンヌ・サンデニ1969年創設、哲学学科byフーコー。心理分析学科、フェミニズム学科など世界初設立。

監督Q&Aにおける、ニシノマドカ監督の風変わりなバイタリティに惹きつけられた。狭い観測から僭越ながらいえば、欧米社会のテンションに触発されて穏やかな人格から発現するタイプで、ずっと日本にいる日本人やアジアに移住した日本人には全くみない感じ。


マフムード・ダルウィーシュ “私達だって、私達も人生を愛している、そうする方法がある時には”
@パレスチナの祭典2009年。

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