諸星だりあ

仮面ライダー ビヨンド・ジェネレーションズの諸星だりあのレビュー・感想・評価

3.7
例年通り、今年も初日鑑賞。

2071年、世界は悪魔に支配されてしまっていた。老博士となったジョージ狩崎は、世界を救うべくある男を50年前に送り込む。
その男は仮面ライダーの誕生に関与した1971年から時を巡る数奇な運命の中、生き別れた息子との再会を2021年で果たすが…。

セイバー、リバイスの共演作品。
1971年にショッカーが蘇らせた悪魔に立ち向かう物語。
藤岡弘、氏のご子息が本郷猛を演じる事が話題になっていた本作。出演シーンは過去の回想のみだったが直々の指導もあってかとても絵になっていた。50年の時を経て真に血筋の人間が変身を披露するのはとても感慨深い。
それ以外にも、初代仮面ライダー第一話をしっかり踏襲した戦闘員達や声はお馴染みの幹部など、抜かりない1971年の描写は高ポイント。

中心となる百瀬親子のドラマにセイバーの「約束」、リバイスの「家族」というテーマが絡み、センチュリーをただの高スペック戦士として扱わなかった点も秀逸。イマイチ薄味だったセイバーも、一年観ていたぶん手練れの風格があり頼もしく見えた。

映画単体として手堅くまとまっており、リバイスの今後に期待を持たせるものが無かったのが問題だが(一輝が既に戦士として成熟してる印象)、バラエティ色を押し出して騒ぐだけのライダー映画が多い中、芯の通った一本だと胸のすく思いがした。

「せっかく会えた家族が、バラバラのままでいい訳ないんです!」
諸星だりあ

諸星だりあ