オジサン

仮面ライダー ビヨンド・ジェネレーションズのオジサンのレビュー・感想・評価

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この映画、仮面ライダーセイバーもリバイスも未視聴で藤岡真威人氏の演じる本郷猛のためだけに鑑賞致しました。
なので物語としてよくわかってないところがかなりあって、なので敢えての星は無しとしております。

まずは藤岡真威人氏の堂々とした面持ちでショッカー軍団の前までのっしのっしとゆっくりと肩で風を切るというとちょっと表現が違うかもですが、なんだか昭和チックで素敵です。
そして、本郷猛がショッカーの戦闘員を蹴散らす時には合気道のような技をひとつ見せているのですが、これはおそらく彼の父親である藤岡弘、氏の藤岡道場の型のようなもののひとつだと思います。

そして、ショッカー怪人が満を持して本郷猛に飛び掛かるわけですが、それを回避して空中高く飛び上がって高所に着地、振り返って怪人たちを見下ろしてからの仮面ライダー第5クールの初期の方を思わせる変身ポーズを現代風なカット割りを挟みつつ披露。

もうここまでで凄く良いのですが、変身してからの仮面ライダー1号の殺陣にはちょっと不満が残ります。
平成以降の客演1号で一番良かったのは個人的にはレッツゴー仮面ライダーの時の1号ですね私は。

なんというかこの映画のラストの本郷猛の改造されて良かったという発言に不満がある方がいるのもわかるのですが、仮面ライダーというか昭和ライダーというか、本郷猛はショッカーの犠牲者を自分で最後の一人にしたいと本気で願い強大なショッカーに戦いを挑むという大前提があってですね、つまり彼はもともとからの精神的な超人なのです。

でもこれって矛盾というか、本郷猛以降にもショッカーの改造人間は生み出されていてそれが一文字隼人であったりするわけなのですが、ここで本郷猛の自己犠牲の精神というのも垣間見えてくるわけです。

この話しに関しては本郷猛の詭弁とかではないと思いますし、仮にショッカーの科学者だった父親の幻影としての本郷猛だったとしても、本郷猛のその強い想いが悪事に手を染めた父親の心すら救ったという描写なのだと私は思います。

それはそうと、ここからは最初にべた褒めした藤岡真威人氏への苦言になってしまいます。
それは単純明快で、あなたは藤岡真威人くんなのだからお父さんの藤岡弘、氏の真似はしなくていいということです。

結局、この映画では藤岡真威人くんが藤岡弘、氏の物真似をする本郷猛というワケのわからない状態になってしまっている気がするのですよね。
少なくとも本郷猛を受け継ぐということは、お父さんをリスペクトしこそすれ物真似をすることではないと思うのですね私個人は。

それ以外はもう堂々した立派な昭和ライダーだったと本心から思いますということで本郷猛周辺だけで評価するのならば、殺陣の甘さと藤岡真威人氏の物真似になってしまっている点を考慮して、本郷猛の理解度とこれからがあるなら期待も込めて星3つですかねたぶん。
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