しちれゆ

Yokosuka 1953のしちれゆのレビュー・感想・評価

Yokosuka 1953(2021年製作の映画)
3.8
敗戦後 米軍兵士と日本人女性の間に生まれた木川洋子さんは5歳の時にアメリカ人夫婦と養子縁組して渡米。洋子さんが来日して母の足跡を探すというドキュメンタリー。監督である和歌山大学教授 木川剛志氏のアフタートークあり。米軍基地、住宅、巨大な通信施設を身近に見ながら育ってきた者として本作を興味深く見た。日本人女性との間に子を為した米兵はその殆どが妻子を捨て去る。多くの場合妻子でさえないのが実情だと思う。その数多の混血児のひとりである洋子さんが老境を迎え自らのルーツを辿る旅は木川監督の尽力の賜物である。見も知らぬ他人でありさらには66年もの米国暮らしをしている女性を日本に招き世話をするのは並大抵ではなかったろうし齟齬もあったかと思う(洋子さんは強そうな女性でした)。
洋子さんを迎える日本のおばあさんたちが我先にと喋ったり、おじいさんが話してるのに横で喋り続けたりに苦笑、当時耳で覚えた英語(単語じゃなくセンテンス)がポンポン出てくるおばあさんに驚いた スゴ!この方々にも色んな苦労があって今があるのだなぁと思う。
しちれゆ

しちれゆ