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Yokosuka 1953
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目次

Yokosuka 1953の作品紹介

Yokosuka 1953のあらすじ

1947年、戦後の横須賀に日本人の母と外国人の父との間に生まれた木川洋子(Yoko)は、当時の過酷な状況下、養子縁組でアメリカへと渡り母との離別を余儀なくされた。母はどのように生きたのか、SNSをきっかけに彼女のルーツ探しがはじまり、横須賀~アメリカ~八王子を辿る映画には、奇跡的ともいえる出会いが描かれている。

Yokosuka 1953の監督

原題
製作年
2021年
製作国
日本
上映時間
106分
ジャンル
ドキュメンタリー

『Yokosuka 1953』に投稿された感想・評価

たまたまテレビ和歌山でこの映画を宣伝していて、ああ近くでやるんだったら観に行くかと思い立った。
同日公開作品で特に観たいものはなかった、と言うのはもちろんあるけども。

普段進んでドキュメンタリーと言うジャンルを観ないから、映画的な定石のなさ(そこにはあまりにも生々しい戦後間もない日本の市井の生活事情も含まれる)には眠たくさせられた。
映画的な演出はないけれど、米軍軍属の家庭の養子となってあまりにも波乱万丈な人生を送ってきたバーバラ・マウントキャッスルさんこと木川洋子さんの証言を始め、当時を少しでも知る80代後半、90代の横須賀市秋谷の住人たちの証言は、月並みな表現ではあるがただただ生々しい。

洋子さんは恒例の証言者の方々から、「母親の信子さんにそっくり」と言われていたが、結局洋子さん自身は母親の顔をすでに忘れてしまっていたと言うのは、何と言うか物凄く切なく感じた。
ただ、養父母の虐待や環境への馴染めなさからくる孤独に相対して、酒にもドラッグにも逃げず、結構聞きづらいことを監督がオブラートに包んで聞いて来た時にも毅然とした対応をしていたあたり、彼女は本当に強い人なんだな、とドキュメンタリーが苦手な自分からしても感じた。
敗戦後 米軍兵士と日本人女性の間に生まれた木川洋子さんは5歳の時にアメリカ人夫婦と養子縁組して渡米。洋子さんが来日して母の足跡を探すというドキュメンタリー。監督である和歌山大学教授 木川剛志氏のアフタートークあり。米軍基地、住宅、巨大な通信施設を身近に見ながら育ってきた者として本作を興味深く見た。日本人女性との間に子を為した米兵はその殆どが妻子を捨て去る。多くの場合妻子でさえないのが実情だと思う。その数多の混血児のひとりである洋子さんが老境を迎え自らのルーツを辿る旅は木川監督の尽力の賜物である。見も知らぬ他人でありさらには66年もの米国暮らしをしている女性を日本に招き世話をするのは並大抵ではなかったろうし齟齬もあったかと思う(洋子さんは強そうな女性でした)。
洋子さんを迎える日本のおばあさんたちが我先にと喋ったり、おじいさんが話してるのに横で喋り続けたりに苦笑、当時耳で覚えた英語(単語じゃなくセンテンス)がポンポン出てくるおばあさんに驚いた スゴ!この方々にも色んな苦労があって今があるのだなぁと思う。
横浜を撮ったドキュメンタリーを2本続けて見た。

『ハマのドン』
横浜港の港湾荷役の元締さんが「利権の塊」カジノ誘致に刃向かう話。テレビ朝日ビジネスプロデュース局の部長が作ったもの。

『Yokosuka1953』
敗戦後混血児として施設に引き取られ米国に養子として渡った女性の母親探しを追いかける話。こちらは和歌山大学観光学部教授の作。

2本とも、言わば「業界外」の方の作った映画で、こなれの十分じゃ無いところもありつつ、でもしっかり仕上がっていて。
と同時に2作には決定的な違いがあると思って、ここでは『Yokosuka1953』についてコメントさせていただきます。

とても誠実な作り方がされた映画でした。

ある日、自身のFBに突然未知のアメリカ人からメッセージが届く。監督と同姓の木川という女性を知らないか?という内容の。
そこからは有体に言えばTVのルーツ探し番組のようにややもすれば下世話に堕する探検・捜索が始まって、という流れではあります。

それが下世話にも下品にもならず、ラストの大団円に集約していくのは、生き別れた母親を探す70代のアメリカ人女性(日本名は木川洋子さん)の心持ちと、映画素人の大学の先生である木川剛志さんの心持ちが映画を作っている間中ずっと重なり合って一つになっていたからだと思うのです。

木川さんは2006年に福井工業大学に赴任し、街中に古い文化資源のないこと、寺がコンクリート造りであることに驚きます。で、地元の人に空襲で街全体がリセットされたことを聴いて、「嗚呼…」と。
その後津田寛治さんが作った福井のホームレス映画『カタラズのまちで』に関わり、学生達との短編映画祭立ち上げへと進んでいったそうです。
映画への関わりが、当該一本だけの単発なのか、自身の思想と時間が繋がったものであるのか、そこの違いがこの映画を「映画」にしていると思います。木川さんはパンフレットの中で「福井から、この映画が生まれる道筋が生まれたのです。」と仰っています。

因みに、この『Yokosuka1953』のナレーションは津田寛治さんが担当しています。

宝物のような映画で、是非たくさんの方にご覧いただければと思います。

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