二人の火花を味わう
アイルランド映画
火花の奥の優しさも堪りません
マクドナー監督の手腕💎✨
ブラックコメディ💧というより
ハートウォーミングな寓話なのか
荒涼としたしかし美しい島の風景が心に沁みます
演技良し、映像よし、音楽良し。
不満は、テーマが少し暗いことでしょうか
笑いも、日本人向きとはいえず💧
ただし、優れて
演劇的かつ映画的そのもの🌿
味わいは、ややスモーキーで大人向け 黒ビール味
寓意的象徴的なものを読み解く愉しみもあるでしょう
仲がいいのか、悪いのか?
少なくとも、終始優しさに溢れてはいるのです
グリーソンにしても、お姉さんにしても!
それが瞳の奥に隠れがちな時もちゃんとにじんでいます
きっと、彼らは見ている景色が違うだけなのですが…🌱
彼らは内戦の象徴なのでしょう
ある日突然、分断がやってくるし、血も流れる
愛すべき愚かな人々が描かれる一方で、憎むべきも…。
これは恐らく、老いを前にした『絶望からの飛翔』と『孤独』についての物語でもあるのでしょう
何もない荒涼たる島で生き死んでゆくこと…
老いを前にした純粋な孤独あるいは人生の絶望に、どう抗えばよいのか?
そこで生き続けるには何が必要なのか?
人間、島の生活、宗教、権力、時代、内戦…批判的な描写のみならず
この映画にあるのは、暗さばかりではありません
救いも、あるのです
それはどこにあるのでしょうか?
ひとつ 動物たち 🐕🦺🦓🕊
ふたつ 映像と音楽は癒しそのもの
みっつ 『Thank you for…』『Any time.』✨
ダニエルスは明らかな発達障害ですが(精彩を放っています🍀)、
パルドリックも多分にそう…
島に残るものの切ない現実の断片です
けれどそれは幸いなのかも知れない…
憧れを胸に秘めた男は、海を眺める家に棲みフィドルを弾き酒を飲む大男で、老いという現実に焦りを感じています
一方のファレルは牧童がそのまま大きくなりましたって感じ
IRAは、明らかに前者…でもちょっとイメージが違う
そこが表現の妙なのかも知れませんね
IRAがしているのは…爆破や自爆…どちらもアイルランドにとっての自傷行為🩸なのかもしれないですから
ファンタジーとして見たらひょっとして
あの二人こそが島の聖霊なのでしょう
音楽の精霊と、牧畜の精霊
では、二人を見守る精霊は…😱
カップル向けではないような…
高校生でも難しいかもしれませんが、美しい作品ですから興味があればぜひ
大学生以上のあなた、少しでも関心があれば劇場がおすすめです!
観ないと後悔しますぞ?
⭐️舞台は1923年、今から百年前
イギリスの侵略を跳ね返すも、北アイルランドを巡る国内の対立から内戦に陥った貧しい国アイルランド
⭐️少なくとも、監督賞、撮影賞は逃さないはず…と思ったら、とったのは主演男優賞と脚本賞だったようです🙇
⭐️ファレルの純朴さとグリーソンの渋さ
話し方に拙さをも込めたファレルは難しい役どころで主演男優賞
グリーソンの瞳に宿る優しさは、この作品の鍵を握っている のかも
⭐️ロバちゃん(ジェニー)、準助演女優賞🧡
⭐️音楽が風景に溶けてゆくのが見えるはず!
見応えのある映像詩〜
⭐️風景は、特筆すべき美しさ
厳しいながらも見たことがない
比類なき美しさ…
ずるいなあ!また観たくさせる✨
⭐️2回目、さらに楽しめました
バリー・コーガンさんの演技の素晴らしさが
より良く分かりましたし
それぞれが抱える孤独が、ぐっと胸に迫りました
荒涼としているのに、実は優しさにあふれている…
そのことに気付きました 感動作💎