このレビューはネタバレを含みます
こんなに映画を大好きになるきっかけとなった『スリー・ビルボード』のマーティン・マクドナー待望の新作&大傑作のくせに邦題ダサすぎて泣いた『ヒットマンズ・レクイエム』の主演タッグという、期待値爆上がり状態で鑑賞。
コリン・ファレルの"And talking to me, are ya ?!" が最高...
俺はコルムの気持ちにめちゃくちゃ共感しつつやってることはパードリック寄りのボケカスなのでドミニクやジェニーの代わりに死神に連れていってもらって構いませんほんまに。
ていうかとりあえずこの感情を描いてくれる監督に信頼しかない。全然他人事じゃない。でも超笑える。
イニシェリン島の人間たちがそれぞれ内戦中の国の何かを表しているっぽく、国家、教会、左右、犠牲者...まあそんなことはぶっちゃけどうでもいいが...
コルムが指を賭けたことにも妙な違和感があり...フィドル弾きにとっては命より大切な指なんだから冗談でもやめとくべきなのに、もしかしたらこの歳にして夢見てしまったことへのある種の諦念に至っていたのかもしれない。そしてその矛先は自他共に認める島一番の親友へ。泣いちゃう泣いちゃう。
どちらにせよ、もうナイスガイへ戻ることはないパードリックとフィドルの弾けないコルムがイニシェリン島で歩むこれからの人生を俺はもう直視できない。映画がここで終わってくれて良かった。
2.39:1