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イニシェリン島の精霊のriverのレビュー・感想・評価

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)
3.7
ゆるやかな時間が流れる美しい島。(暮らしてみたいと思うほど。動物もかわいい)そこで、ひとりの男に奇妙な出来事が降りかかる。ストーリーは寓話的で、夢のようでもある。
対岸では戦争が行われているが、どこか他人事だ。もしかしたら、向こう岸で戦争の真っ只中にいる兵士が塹壕の中で見た夢かもしれない。または、タイトルにも出てくる島の「精霊」が、退屈のあまり人間にいたずらをして、それを眺めているのかもしれない。「真夏の夜の夢」のパックみたいに。
「自然と人間」「平和と戦争」「愚者と賢者」「他者と自己」「退屈と刺激」など様々な対比が物語を彩り、不思議な音色を奏でていた。
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