柿ピー

イニシェリン島の精霊の柿ピーのレビュー・感想・評価

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)
3.6
閉鎖されたコミュニティを表現するのに島を使っているだけで、これは様々な場面で発生する内戦だと思った。職場や学校、家族、恋人関係などでもそう、固まりきってしまえば、そこから逃げる事は難しくなってしまう。
お互いが理解し合えば解決するが、大事なのはそこではなく、この島, コミュニティにすがり続けないこと、別の選択肢を持つこと。妹の視点からすればどちらも愚かに見えているんだろうなぁと、最後歩み寄ろう(自分の希望を諦めよう)としたコルムの行動に、その選択しかできない虚しさを感じた。(結局彼は妹と違ってこの島を離れなかったのが、賢さの差を感じるところ:モーツァルトを18世紀と訂正され、格付け完了されるシーンに笑いました)
「人生は死ぬまでの暇つぶし」であってはいけない(資本主義だとそう)が、日々何の生産性も無い島の暮らしにも良いところがあって欲しかった。
バリーコーガンの馬鹿な演技がすごい上手。そしてそれゆえに可哀想、、
柿ピー

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