オッポロゲンガー

イニシェリン島の精霊のオッポロゲンガーのネタバレレビュー・内容・結末

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

言語化が難しいけどとても面白かった。
コルムの気持ちがとてもよく分かる。あそこまで過激にはなれないけど。あそこまでして自分の知性と教養の誇示は、愚かにも近い。だったら島を出るべきなのだし。
何が正義とは語られない。
昔は敵と言えばイギリスでわかり易かった。という内戦と、2人の仲違いの対比。
スリービルボードといい、なんと言っていいか分かんないけど面白かった。

追記
発達障害や、人格障害など名言はされていないが、コルムは「優しかった」と言われている所を見るとずっとケアラー的な役割をしていて、むしろ押し付けられていた節もあったのかもな。
障害は本人の不自由さと言うより「他者との関わりで起こりうる障害」という側面の方が大きく、コルムに拒絶され主人公のそれが浮き彫りになったのかと。
コルムが片方の指全てを失って血を撒き散らしながら音楽を楽しんでいる様子は異常で、主人公だけがおかしいという構図にはならないのが憎い。