コミュニケーションのとれてないおじさん2人の喧嘩から始まる。コメディかなと油断してたら
「芸術のために人間関係を犠牲にすることは善か悪か?」という哲学的話題になり、最後は「戦争は如何にして始まるのか?」などいつのまにか壮大なテーマになってるとんでもない映画。
繰り返すけどストーリーは「おじさん2人が喧嘩する」それだけ。あらすじとしてはなんてことないのに、こんなにも面白いなんて!!
土井善晴さんの一汁一菜で「日々の繰り返しこそ幸せ」的なことをおっしゃってたけど、その境地に行けるのはごく限られた人なのかも。
暇は人を狂わせる。暇すぎると人に害を与えてしまう。私はネットのある世界に生まれてよかった。
好きなシーンいっぱいあるけど、
コルムが血出しながら音大生に演奏させるのと、
寂しくなったパートリックがどんどん動物を家の中に招き入れるやつ。好き。
人間の嫌な部分が、無駄に美しい島の景色のおかげで尚更はっきりと現れる。映画館で観れてよかった。