ゆう

イニシェリン島の精霊のゆうのレビュー・感想・評価

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)
3.5
なんとも言えない世界観。
美しい島の風景と、狭いコミュニティで生きている人の狭い人間模様。しがらみの中生きていくことが苦しい人は島を出ていき、それが心地よい人、はたまたそこから抜け出す勇気のない人が残る。

いい大人が仲違いを拗らせていくお話。ザコシショーのような誇張しすぎた喧嘩。これしかやることがないようだから、悪化を辿る。
やり過ぎ喧嘩を観てしまったら、島暮らしへの憧れはなくなってしまう。

どうにもこうにも何が言いたいのか訳が分からないが、作風は面白い。これはきっと何かのメタファーでしかないと思い、知りたくなって見ないと決めた考察サイトへ。
なるほどそうなら、私にわかる訳ない。あまりに抽象的。

観賞後は、「ライトハウス」の時と同じような鬱屈とした気分になる。それを超えはしないけど…。極限られた役者さんの演技力を楽しむ映画なのも同じ。主演二人は勿論、脇役バリーコーガンの人間臭い演技も光る。存在感が半端なくて以前から気になる役者さん。

仲違いの理由の真相が明かされる系だと、最後まで思ってた。
映画上級者向きな気がする…
ゆう

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