イニシェリン島の精霊のどこかのだれかのネタバレレビュー・内容・結末

「中年のケンカ見せられてる笑」と思いながら観てたらすごい映画だった。観終えた後持ち帰ることが多い。
答えは明示されてないけど、類推するに足るものは全部ある。

パードリックの気持ちになって観てたけど、観終えたあとはコルムのことばかり考える。
知的で文化的な会話ができないこと、自分が芸術的成果をあげられないこと、そういうフラストレーションを抱え続けてそれを一番身近なパードリックのせいにして憎しみを募らせ、爆発した……っていうのがすごく想像できた。指まで切り落としたのは、本当にすべてをパードリックのせいにしたかったんだなって。
自分勝手だなって思うし妹のように嫌なら島を出てけばいいだけの話なんだけど、それはそれで怖い選択だよね。誰のせいにもできないんだから。

絶交はしてもヤギの死を悲しむ気持ちを理解してくれるシーンには、なぜか涙が出てしまった。