アイルランドの孤島で繰り広げられる2人の友人同士の争いを通じて、内戦の縮図を描いたサスペンス・ドラマ映画。
2023年32本目。
大好きな『スリー・ビルボード』のマーティン・マクドナー監督最新作ということで楽しみに劇場鑑賞しました。実際には、鑑賞中に片目のコンタクトレンズが外れてしまい、集中力を削がれた中での鑑賞となってしまいましたが。
表面だけなぞるとおっさん2人の突然の喧嘩別れからかなりサイコ感溢れる展開に意味不明の一言で片付けてしまいそうですが、設定背景でもあるアイルランド内戦と重ね合わせて2人のいざこざを捉えるとメタファーが巧みに多用された優れた脚本であることに気付けました。
メタファーありきで作ったプロットで、それを人間関係に無理やり当てはめているから滑稽に見えるのか、それとも実際にこんな滑稽に見えることを人間はやってしまっているのか、難しいところですが。主演2人の演技力無くしては成り立たない構成だとも思いますので、その点流石の実力者の共演でした。