メッチ

BLUE GIANTのメッチのレビュー・感想・評価

BLUE GIANT(2023年製作の映画)
4.8
「音」の表現をこだわり抜き、漫画連載から長年経てのアニメ化。よくぞ形にしてくれた。

まず、漫画原作者含めこの作品の製作に関わった方々に敬意を表します。
正直申し上げると鑑賞する前は、期待より不安の方が勝っていました。しかし、蓋を開けてみたら驚きの連続。荒くも切り捨てるところは切り捨て、描くべきところは描いていた。演奏のシーンは所々「大丈夫だろうか?」と正直思ってしまいましたが、それを補うように「音」の表現やそれを聴く人々の表現がこだわっていた。
ちなみにこの「音」の表現についてですが、実際に演奏している曲が耳から入ってくる音と同じように、演奏シーンの表現が目から入りながらも視覚の情報が脳内で「音」として変換されるような。自分で言っていて何を言っているのかわからなくなりますがw
こんな不思議な体験をさせるのは、作っていた方々がこだわりを持って形にしているからだと思います。

何年かに1回こういったJAZZを本気で作品に落とし込み、自分を自分の内臓を曝け出すようなそんな作品があるかぎり、JAZZは死なないですね。

【2023年ベスト7位】
メッチ

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