このレビューはネタバレを含みます
橋の下の日陰の中にいた若者たちが、ステージ上のスポットライトを浴びるところまで駆け抜けていく。最後の演奏直前、三人の再会もステージ裏の影の中。場所の変化で変わっていく立ち位置、いつも集まる店の変わらなさで不変のものを描く。
音楽に人生が乗っかっていくのは分かるが、ここまで登場人物が泣くと、もはや人情話というか浪花節というか……とはいえ玉田と雪祈には肩入れしてしまう。ちゃんとエピソードを作ってるということだと思う。演奏の高揚感を演出する為、あらゆるアニメーションの表現を駆使して見せようとする製作陣の熱意にグッときた。