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BLUE GIANTのshuのレビュー・感想・評価

BLUE GIANT(2023年製作の映画)
3.5
とにかく音が素晴らしかった。
馬場智章のサックスの「熱く」「激しい」音色。
上原ひろみのピアノのお洒落で知的で抑制された演奏と解放、
石若駿のドラムの、素人全開なところからの成長の過程の表現。
三者ともキャラクターを音で見事に演じきっていた。
これはもうプレイヤーというより一流の役者だと言いたいくらい。

「音のしない漫画で音楽を描く」
という難しいことをやってのけた原作に対し、音がついたことでかえって画が淡白に感じられる、実写的にし過ぎたあまり、漫画的表現のカタルシスが薄れる、という可能性について危惧していたのだけど、漫画的なダイナミズムへのリスペクトを感じられる映像表現でよかった。
モーションキャプチャーについては好みが分かれるところで、アニメを見慣れている人ほど違和感を覚えるかもしれない。
序盤はぬるぬるすぎて逆に気になる、みたいな印象は拭えなかった。

あとこれは映画というよりはストーリー上の感想だが、最後に直面する苦難、それか〜〜、という気持ちは正直ある。
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