原作は未読だし、ジャズに関しては菊地成孔の活動をほんの少し追った程度で無知だけどかなり堪能できた。
主人公が大谷翔平的なマインドで、ああいう奴は止められない。
むしろそこに触発されるモーツァルトに対するサリエリのような立ち位置の雪折や玉田の側に感情移入をしてしまう。
小手先のテクニックに溺れて高慢だった雪折が、一敗地に塗れてからの挙動が実に魅力的。早朝の豆腐屋の件に私は泣いた。
演奏にこだわりを見せ、気合の入った作画が盛り込まれる半面、CGのクオリティとの落差がどうしても気になってしまうのだが総じて傑作。