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BLUE GIANTのwksgknchのネタバレレビュー・内容・結末

BLUE GIANT(2023年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

熱かった、純粋で真摯で疑わないこと。
マンガを読んでいるので、内容はわかっているが、日本編を一気に2時間にまとめた。
その中でJAZZがどういう音楽か、そもそも音楽とは何なのか、を抑えて、日常も説明して演奏も魅せる。音楽はプレーヤーが本物なので心地よかったと思う、あえて下手に演奏するのは苦労しそう。拙いCGはご愛嬌ということで。
音楽に限ったことではなく、クリエイティブ界隈に突きつけてきます。
お前はどこまでやってる?と。

大の世界一の演奏者になる、それを疑わない、そしてそのために全てを音楽に注ぐ、その覚悟、強度、深度は随所の言葉や態度で感じれた。自分なりの表現をすることが重要で、譜面、作曲家の想いや時代背景を読み込んでいくクラシックのそれとは違うんだなと理解した。また、LIVE感やグルーブ、ノリが大事であることがわかる。

雪祈の引き続けてきた高い技術が中盤で"SO BLUE"(言わずもがなBLUE NOTEですね)のオーナーに告げられる言葉、小手先の技術で魅せている、客をなめていると、この手の話しはままありそう、ここで腐るか、超えるか、雪祈は後者、覚醒します。が。。。。

その2人とは異質の存在として玉田がいる。いわゆる普通の人。しかし彼が存在することで、大や雪祈との価値観の違いがわかりやすい、彼らの音楽への接し方とは違うから。大学生活に何かもやもやしていたところに、大に感化され、ちょっとかっこいいから音楽をやってみたら、心動かされて熱く取り組み、のめり込んでいく。そばにいる人の存在はとても大きい。
確かにそうだ。
歴史に名を残す人たちの多くに、もちろん本人の資質もあるが、右腕の存在が同じくらい大事、それは互いに必要だと思っていて、本人だけにとってでないのがミソ。

互いに語らずともその時何が必要で、どうすべきかがわかっている、この感覚がとてもしびれます、出会いとは別れの始まり、1つ成し遂げたら次へ進む、後ろは振り返らない、高い険しい山にアタックし続けていく、そこには1人しか登れない。

音楽シーンについて、青い炎のシーンは良かった。色彩豊かになるシーン、漫画を読んでいて感じていた表現とは違った。なんかもっとキリキリするような、針に糸を通すような追求なのかと思っていたので、壮大さというよりは深淵、深い海に潜っていく感じをイメージしていた。

面白かった、コミックを是非読んでほしい。
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