凄く良かった。ジャズバンドはロックと違って、長く組まずにお互いを利用しあうもの。という序盤の提示が作品を通して＝だから背景も目標も腕前もバラバラの人間同士でも、短い時間の縁で結ばれ最高のグルーヴを生み出すことが出来る。という回収が非常に映画的だと思うし、気持ち良い。
「セッション」の問題の上手いアンサーでもある気がする。音楽の良さや感動って演奏の上手さと必ずしもイコールじゃないけど、短い時間の映画だとどうしても上達のドラマツルギーを使わざるを得ない点、それを修練と上達でしか確かに到達は出来ないと示しつつも、実際の共同製作の現場においては、そうでない要素が表現として生きる場面もあるよね。と言うかなり上手いバランスを見せてると思う。
