音の無い漫画でイマジネーションを媒介に演奏を聴かせることに成功した原作のアニメ化。
寧ろリアルで音を鳴らすことのハードルの高さは想像に難くないがそこが本作最大の見所と言える。
結論から言うと映像も相まって鳥肌もののライブを観たそれと全く同じであった。
おそらく書き下ろしの曲もキャッチーでJAZZを知らない人でも演奏そのものを観てくれ聴いてくれと言うパワーがビンビン伝わってくる。
大のテナーサックスはもっと野太い音のイメージであったが音響バランスを考えると仕方無いのかもしれない。
ストーリーも上京後から切り取られており良い意味で原作の魅力にフォーカス出来ている。
音楽に限らず若者が持てる才能全てを打ち込むに値するものと出会うことは何と素晴らしいことか。
その先の栄光と挫折のドラマに何と惹き付けられることか。
つくづく音楽は感情に紐づいていることを理解させられた。
