ペコ

BLUE GIANTのペコのネタバレレビュー・内容・結末

BLUE GIANT(2023年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

最後上原ひろみの名前をクレジットで見て色々納得!作品の趣向からして、音がしっかりかっこいいのは一番大事なのでそこはすごく良いと思いました!
上手いけど面白くない、スケールには忠実だけど斬新さにかける、みたいなとこを悩むポイントとして描いてくれてるのはとても好印象。これはどの音楽ジャンルでもどの楽器でも表現に携わる人にとって永遠の命題。そしてそれを信念として持つ主人公が表現のために誰よりも無心に技術を磨く姿も良いですね。インディーシーンでもただ演奏が上手いだけのプレイヤーは実際いいろんなジャンルに大量にいるし、逆にここを変に履き違えて技術を磨かず個性、と言ってるプレイヤーもいっぱいいる。人を惹きつける斬新な演奏、自分の深い部分を自由に表現するような演奏のためには土台となる確たる技術は必要だということ、そしてそこを超えた上でもさらに表現できる人とできない人がいる、ということを明確に描かれるここの部分は楽器やってる人には一種残酷なぐらいリアルに伝わるんじゃないでしょうか。
あとジャズ通の人からしたらナンセンスと言われそうですが、バンド脳な自分としてはこの3人だから出せる音を突き詰めるストーリーを見てみたい気持ちもあり。ジャズはそういうもんじゃないのかもですが。
ペコ

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