イッソン

BLUE GIANTのイッソンのネタバレレビュー・内容・結末

BLUE GIANT(2023年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

原作となった漫画では、演奏シーンで、言葉がいっさいなくなり、絵だけで音を想像することになる。読者がどれだけ豊かな音楽的記憶があるかが試される。

このアニメ映画では、音が出るところが原作とは大きな違い。どれだけ観客を魅了する音楽がそこにあるのかっていう期待と不安があった。

期待は裏切らない。やはり説得力ある音です。上原ひろみの力だと思う。

アニメの動きの問題として、演奏シーンは人物たちが微妙に揺れてイイのだけど、普通に走るシーンなどになるとお粗末。アニメする意味って、基本は動きだと思うけれど予算の問題でしょうか?

映画の話として、ピアニストが事故にあうとか、三年の練習で檜舞台にたつとか、ちょっと安易だ。音楽が良いだけに、映像でどう表現するかが難しいところだったと思う。いろいろなスタイルで対応していたけれど未消化な印象が残る。音を絵で説明してもしょうがない。

友達の玉田がドラムを目指すきっかけになったシーンで小枝で空き缶を叩いて一定のリズムを保つ。これがリズムの基本であるのは確かだ。楽器を買う前にやることはたくさんあると思う。