めちゃくちゃ熱かった!ジャズは全然知らないけど、これはジャズを、音楽を信じている人たちが作った映画だと思う。音楽の力ってすごいし、その力を映像化した表現も素晴らしくて、本当に宇宙の果てまで旅したような気分になれた。
お話はいわゆるスポ根ものなんだけど、3人の若者たちが良いし、その関係性もまた良い。
「3人じゃなきゃ」っていうのは、それができるのは限られた時間しかないってことを3人とも知っているからで、だからこそ今この瞬間を熱く青く燃やし尽くしたい!という情熱が彼らを貫いている。
漫画を読んでいた人なら3人の背景がわかるのかもしれないけど、それをいっさいセリフで説明しないのも潔かった。あれくらいの描写でも、なんとなく彼らの生活歴がわかる。それでじゅうぶんだ。最後のライブの時に、彼らと関係の深そうな人物が数人出てくるけど、これは漫画を読んでいる人へのサービスかな。この匙加減もいいんだよね。
3人の中では、天才2人に必死でついていく凡人玉田くんが印象的だった。最後のライブは、2人にとっては通過点とも言えるけど、玉田くんにとっては、18年間の人生の集大成と言っても過言じゃなかったし、そこに賭ける熱さは決して2人に引けを取らなかった。玉田くんをずっと応援していた老紳士にも泣かされる。
これは劇場で観られて本当に良かったなぁ。ライブってしばらく行ってないけど、生の音がむしょうに聴きたくなった。