クラリス

BLUE GIANTのクラリスのレビュー・感想・評価

BLUE GIANT(2023年製作の映画)
3.8
これこそ映画館で観るべきだった…
いや家で観てもしっかり泣かされたけど😭

原作漫画は10巻中6巻まで読んでいるという超中途半端な私。

初っ端から上京シーンだったので「え?!え!?まさか仙台編は全カット!?コレ映画2作目じゃないよね?!」って確認してしまう程驚いた。
だから前半は「いや仙台編全カットして感情移入できる…?なんかもはや大の物語じゃなくて玉田の物語になってない…?」ってかなり怪訝な気持ちで観ていた。

しかし後半雪祈の物語になってからは漫画未読のストーリーだったので、事故の瞬間叫んでしまった(家で観てて良かった)。
そこからはずっと涙。So Blue平さんの挨拶にどよめくお客さん達、大と玉田の熱い演奏の横で誰も座っていないピアノ席、病院を無理矢理退院して“Jassとして最後の演奏“をしにきた雪祈、それを見て泣いているアキコさんと豆腐屋のおじいちゃん…

4歳からSo Blueの舞台だけを目指して努力してきて、その夢を目前に右手を失った雪祈はどんな気持ちだっただろうか…公演日があと2日早かったら…と思わずにはいられない。
でも雪祈には作曲の才能があって良かったな。映画では省かれてたけど、事故の前に雪祈が「瞬間瞬間に打ち出すソロにも惚れてるけど、オレは一つ一つ紡ぐ音作りが好きだ」って言ってたのがせめてもの救いだ。

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観終わった後、気になって原作漫画を7〜10巻まで買い足して読んでみた。
映画では描かれていなかったSo Blue平さんの心境や、Jassというバンド名に込められた意味などを知ることが出来て、2時間にまとめられた東京編のストーリーをより深く理解出来た気がする。

結末も、音アリの映画版では3人での演奏シーンで締めるのがベストだし、音のない漫画版ではこの終わり方が現実味もあり感動も出来ベストだったと思う。
クラリス

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