このレビューはネタバレを含みます
原作のイメージを損ないたくなかったのでハナから見るつもりは無かったが、音楽に無頓着の友人があまりにも大絶賛してたのでやむを得ず鑑賞。
大が上京するまでのストーリーが端折られてる為バックボーンの薄さがやや気になるも、逆によく2時間の尺でまとめ上げたなという感心が勝る。
「演奏中1番ダメなのは手を止める事」とは有名な話だが、玉田君1st liveでの表現がリアルすぎて直視できなかった。
ミスにテンパって譜が追えなくなり、劣等感に圧し潰されてその場から消えたくなる感覚。
同調しすぎてこの辺りから前のめりにハマり込んでいく。
彼らのライブは常に格闘技か?と錯覚する程ハードに描き上げられ、狂気的とも取れる色彩とダイナミックな音使いに視覚聴覚を刺激され、観てる側の体温を荒々しく上げていく。
ラストSo Blueでのライブは3人の苦悩葛藤、これまでの軌跡を音で辿るが如く、彼らのロードムービーが演奏に乗せられて視聴者に届けられる。
ジャズ漫画の映画化なんて高いハードルを物ともしない、猛々しく命を吹き込まれたJASSメンバー達に自分もイチ観客目線で没入してしまい、エンドロールでは自然と涙が溢れていた。
最早アニメとかCGとかそんな細かい事はどうでも良い。
最高の映画体験だった。