喪失と再生
いつもは抽象的な表現があると、何を表しているのかと頭で考えてしまうことが多いけれど、この作品はなぜかすーっと入ってきて…
自分で言葉にできないところをわかってもらえたような不思議な感じが…
私たちには世界の片面しか見えてないと思うんだよね。
すみれは真奈に言う。
表の片面は、たとえば新入生歓迎で賑わう大学キャンパス。
ひときわチャラチャラキャラが多いテニス愛好会の面々。
四年間の青春を…
私たちには世界の片側しか見えない。
知らない世界を知る事で、知っていた世界が遠いものになってしまうかも知れない。自分の無力さに打ちひしがれるかもしれない。
けれど、何度も思い出して、世界をもっと知る…
岸井ゆきのさんと浜辺美波さんが出るという以外は、まったく前知識なく観始めた。途中、主人公(岸井さん)の口から出る、ある単語で、あっ、それについての話かと知る。そこからさきが本当にすごい。冒頭のパート…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
津波の表現をイラストにすることで、逆に恐ろしく感じた。
「世界の片面しか見えていないんじゃないかと思う」のセリフの通り、ある一定の視点で物語が進むのが良かった。すみれのことはすみれにしか分からない。…
めちゃ良かった。
やはり映画は何も知らずに観るべきだな。
そうしなければ中盤からの意外性やある種の驚きは獲得出来ない。
喪失と再生。
中川龍太郎作品で繰り返されるこのモチーフは、多くの映画作家が遠…
最初はあまり意味も分からず、浜辺美波さん演じるすみれはどっかで生きてて、最後に登場して、岸井ゆきのさん演じる真奈と再開するんだろうなーって思いながら見ていましたが、東日本大震災の体験談とか始まり、ど…
>>続きを読むラスト1時間を切ったところで
本編が始まる
それまでは私たちの日常のようにつまらない
まさかそっちの映画だとは
真摯に喪失に向き合っている
やがてそれは生命の根源に届く
大切な大切な一本になって…
映画「やがて海へと届く」製作委員会