CharlieZG

やがて海へと届くのCharlieZGのレビュー・感想・評価

やがて海へと届く(2022年製作の映画)
3.4
喪失から再生への話。
かけがえのない人の失踪は時間を止める。居なくなった理由が分からなければそこから動けなくなる。

心に空いた穴はすぐには埋められないけど、取り巻く環境はどんどん新しくなって行き、生きるためにはその変化について行かねばならず、自分の気持ちを整理して折り合いをつけ環境に馴染んで行く、それが成長なのかな。

間の演出が独特のテンポとなり、ゆっくりと意味を味わえて良かった、
そして、すみれへの想いに囚われて生きる歩みが停滞してしまっている真奈の複雑な感情を表情だけで演じた岸井ゆきのの演技が素晴らしい。
ポスタービジュアルのあのシーンはあまりにも美しく、区切りを付けようとする真奈の気持ちが痛いほど伝わった。

しかしこれは真奈目線のストーリーなのですみれの事情はなくてもいいのでは、後半30分いらないかな。


監督 中川龍太郎

キャスト
岸井ゆきの
浜辺美波
杉野 遥亮
光石研
鶴田真由
中嶋朋子
中崎 敏
新谷ゆづみ
CharlieZG

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