たにたに

ラブ・ハードのたにたにのネタバレレビュー・内容・結末

ラブ・ハード(2021年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

【不誠実さへの後悔】2023年2本目

マッチングアプリの利用目的/利用方法から、すでに誠実か不誠実かって決まるよねって話。

恋愛に運がないナタリーが、マッチングアプリで幾度となく、相手の写真と実物とのギャップに騙され続けてきた中で、ついにイケメン男子と繋がることに成功し、サプライズで彼の元を訪れると、そこには写真とは別人の冴えないアジア人の姿があって、また騙されたとバーで落胆していると、なんとそこには例のイケメン男子の姿が現れ、彼女の運命が変わっていく。

マッチングアプリって夢が詰まっていて、スワイプして自分の好きな容姿の人をチェックしていくという気軽に下心をぶつける対象であると思うんですが、それの中毒性って非常に危険も孕んでいると思います。

その意味ではナタリーは初めからありのままを投稿し、気になる容姿にアタックしているので、利用者の中では誠実といえます。
それに対して、ジョシュは知り合いのタグの写真を勝手に加工して、しまいには家族を巻き込むという不誠実さはあります。

ナタリーがタグと付き合うために、ジョシュの家族やタグの趣味嗜好に無理に合わせるという不誠実な行動を通して、彼女の良心が揺さぶられ、本当に自分が必要としている愛に気づいていくという構図はなかなか面白いと思いました。

ラブアクチュアリーの告白シーンをオマージュするというのも良いアイディアでした。

しかし、結局ジョシュとナタリーが付き合うという結末になるほど、壮大な魔法が作品中に組み込まれていたとは感じませんでした。

ジョシュがありのままの自分に自信を持てる、明確な容姿の変化があっても良かったのかなぁとは思いました。
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