夫を交通事故で失った未亡人とその加害者(若大将)が十和田で惹かれ合っていく、というベタなメロドラマだが成瀬演出でめっぽう面白い。彼の遺作とのこと。
終盤の素晴らしい無言シークエンスからの司葉子の「ご…
ともすると大袈裟になる題材だが、登場人物の心の動きが巧みに表現されていた。特に司葉子の序盤の憔悴ぶりから、後半にかけて自身の感情に戸惑う様の変化が素晴らしすぎる(そして白いスーツが神々しい)。加山雄…
>>続きを読む「この2年間、僕から君を取ったら何も残らないと思うよ」
言われてみたい、そんな台詞。
なんだろう…逆ギレするのやめてもらっていいですか?
思わず心のひろゆきが出てきてしまうほど私には加山雄三演じる…
言わずと知れたナルセの遺作。
よろめきのクールビューティと呼ばれた司葉子が美しい。終盤加山の体に手をまわす長い指の所作までがうつくしい。小津作品に出演当時の20歳代の彼女に興味は湧かないが、今作の頃…
交通事故と加害者と被害者の妻が恋に落ちるという、変化球なメロドラマ。しかしこの映画も他の成瀬の映画と同様、過去という約束(これは他人としたものだけでなく、自分とした約束でもある)に縛られた女が、それ…
>>続きを読むカラー成瀬
さだまさしの「償い」みたいな展開だと思いつつ、そこから男女のドラマへとなっていく様は流石にかなり無理があるように思えた。加山雄三がカラッとしすぎてて笑ってしまう(初夏のシーンは加山雄三…
そもそもの倫理観というか、この男どういう感覚してんだろうという違和感を一旦忘れつつじゃないとストーリーが入ってこないと思う。たとえば事故がフィフティフィフティで悪かったとかならまだわかるんだけど、そ…
>>続きを読む最近、成瀬巳喜男の『流れる』を観て自立して逞しく生きていく女性の日常を切り取った、小津安二郎とも又違った作風で興味を持ちました。
小津監督、成瀬監督も、白黒映画からカラーに移る過渡期であった訳ですが…