ラーゲリより愛を込めてのizumitakaのネタバレレビュー・内容・結末

小瀬村晶さんがサウンドトラックの作成をされているということで、是非映画館で…と思い公開日に。音楽に注目しながらストーリーを観てほしい。セリフにはない登場人物の想いがひしひしと伝わってくる。

内容について、実際の出来事やモデルとなった方の人生をどこまで忠実に描いているのかは原作を読んでいないためわからない。ただ、しっかり涙が溢れてしまった。一応でいいので、これから見られる方はハンカチを持参してほしい。過酷なラーゲリでの生活の中で、傷ついた人々に生きる意味をもう一度思い出させる山本のブレない姿が、本当に良かった。いつか日本で待つ家族のもとへ帰る。私があの環境に置かれたら、この決意を死ぬまで持ち続けられるだろうか…

また、野球のシーンで涙腺が何故か崩壊。何気ない瞬間の心の通じ合い、心がギュッとなった。そして何やかんやあり、クライマックス。4人の生還者が山本の遺書を記憶に残しモジミをはじめとする家族に伝達するという展開は個人的にとても好き。文字に残さない言葉が持つ特別な力を感じた。

黒犬クロも良い役だった。とても可愛い…

大切な人と過ごせることが当たり前ではないと、近年の様々な出来事から誰しもが感じたからこそ多くの人に刺さる映画となっているように感じる。勿論好みはあるだろうが、日本の戦後の歴史を見つめる上でも重要な作品かと。