ユーリ

ラーゲリより愛を込めてのユーリのネタバレレビュー・内容・結末

ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

ハンカチ1つ、ティッシュ1つ持って挑んだけど全然足りんかった。映画館でこんなに泣いたのいつぶりだろう。まわりの人もみんな泣いてた。

山本とモジミ同様、わたしも希望という言葉が好き。人は希望がないと生きられないというのは、戦争の時代に生きた人々だけじゃなく、今この現代に生きる人にとっても言えることだなと思った。
その「希望」が、山本幡男とラーゲリで生きた人たちにとって、家族の元に帰ること、家族に手紙を書くこと、野球、歌。
この時代に生きている人からみれば、なんてことないことかもしれない。だけど山本たちにとっては、これが生きる希望だったんだよね。残酷で無慈悲な環境下で、自分たちの僅かな希望を守ろうとする姿に感動した。わたしも大事に大事に、希望を守って生きようと思った。

山本幡男の優しさに触れて変わっていくみんなが印象的だった。特に、松坂桃李、安田顕。
遺書をそれぞれ4人が記憶して、家族に伝えるシーンからはもうずっと涙、鼻水、涙、鼻水。会いたかったよねえ、ここまで何とか頑張って生き抜いたんだから一目でもいいから会いたかったよねえと感情移入しすぎてしまった。
ニノの演技が終始すごかった、金スマで、演技のオンオフなくて、むしろずっと切ってる(曖昧)みたいなこと言ってたけど、こういうことかと思った。
安田顕が、伝えたよ山本くん。みたいなこと言ったときも、桃李が手紙読みながら自分のお母さんのこと思い出してたのも、全部よかった。
やっぱり人は結局愛なんだと思った。物でも金でも名誉でもなく人を大事に思う心。
ラストの子供たちへの言葉も、一生心に留めて生きたいなと思った。
最後に勝つのは道義であり、誠であり、まごころである。

人生で大切なことがぎゅっと詰まっていたみたいな感想をよくみるけど、この「ラーゲリより愛を込めて」はほんとそんな映画だなと思った。

心の底から観に行けて良かった。
ユーリ

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