このレビューはネタバレを含みます
戦争を題材にした映画はどれも同じようになりがちだが、個人的には突き抜けた評価をしたい作品だった。
最初にハルビンで家族離れ離れになるシーンから泣きそうになるぐらい、描き方が良い。
明るく振る舞い物怖じせずに意見を言い、生きるためには希望が必要だということを体現する山本幡男のキャラクターが魅力的。
その魅力に1番魅了されている山本モジミが、同様に希望を持って夫の帰りを待ち、その感情を包み隠さずに出す様にも感動する。
クロが氷海の上を駆けて船を追ってくるのはさすがに非現実的だと思ったが、調べてみたらそれも事実だということに驚いた。
離れているからこそ感じる家族の大切さ、強制的に離れ離れにさせられる戦争や対立の惨さは全編に渡って感じられ、考えさせられる。