この話は何度かドラマ化されているけれど、何度見ても胸が苦しくなる。だって、11年もの間、好きでもないのに外国で暮らす羽目になるなんて理不尽すぎるでしょ。
基本的に悪いことばかりが起きるので、脚本の中での緩急をつけるのがかなり難しい作品だと思う。けれど、これはとても見やすくなっていて、その点に感動。
しかし一方で、伏線回収のない場面がチラホラ…。
たとえば、唐突に現れる麻雀牌の回収。
一斉に空を見上げる描写。
そして、手紙で泣かせる演出はもはや古典的・常套的すぎるのでは?と感じてしまった。現代で作り直すからこそ、もっと魅せる演出があってもよかったと思う。
映画の中で何度か語られるし、見終わった後も感じるけれど、幸せな日をよく覚えておくっていうことは本当に大切。
でも人は、それでも幸せな日のことを当たり前のことと思って忘れてしまう。
戦争の悲惨さからではなく、日常の大切さから「戦争はだめ」だと言いたい。
できるならば、くらい状況でも山本さんのようにみんなを明るい空気にできるような人でありたい。
