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燃えあがる女性記者たちのひでGのレビュー・感想・評価

燃えあがる女性記者たち(2021年製作の映画)
4.0
午後から東京でフリーになったので、足を伸ばして、渋谷ユーロスペースのハシゴなり!💪
気になっていたが、なかなか観る機会が限られているミニシアターの志高い系2本をチョイス!

まずは、インドの女性ジャーナリストのドキュメンタリーを。
タイトルとこのポスターがとても力強い!
と言って、実はしっかりこのポスターを見ていなかった私、、あっ、女性が持っているのは、スマホなんだ〰️!(今更か、、💦)

劇中の女性の言葉にもあるように、インドは
超スピードで近代化を進め、ロケット打ち上げに成功し、先進国の仲間入りも間近ではないかと言われている。

そんな進んだ姿からは想像つかないような、女性差別や地方の貧困は残ったままだ。
インドと言って、僕らが一番に思い起こすことは、(残念ながら)カースト制だ。
この映画の主役の女性たちは、カースト制の中でも最も下層のダリトとして迫害を受けてきたのだ。

インド北部の小さな新聞社「カバル・ラハルヤ」の主任記者ミーラが仲間たちに、SNSや動画配信を主にすることを提案する。
スマホ自体をいじったこともない女性記者たちにオンオフから教えていくシーンが微笑ましいが、やがて、これが彼女らの大きな武器となっていく。
インド各地で差別や貧困に悩む当事者の生の声を記録し、
それを放置してきた行政にスマホで迫り、選挙や迫害の緊迫場面もカメラに収めていく。

これを観ると、日本でもミニマムなジャーナリズム集団ももっと生まれてきていいんではないかと思う。

このドキュメンタリーは、それらの事件報道と同時に「カバル・ラハリア」の記者たちの生活にも密着しているのが面白い。

主任のミーラは最終は普通のインドのおばさんに見えましたが(ごめんなさい🙏)ジャーナリストの鏡みたいな人物だ。結婚してから大学で勉強し直し、社会の不正を常に伝え続けようとしている。
そんな彼女も家庭に戻れば、妻であり、お母さんである姿も映し出されていた。夫が彼女の激務に対してちょうと不満気だったのもリアルで面白かった。

有能な若手記者スニータは独身だが、インド社会の女性の地位の低さと自らも闘っていた。

こーゆー作品に出会うと、最後は日本の今のジャーナリストは、、となるのだが、、、

ジャーナリストに携わっている人たちに是非観てほしいとだけ、まとめておこう。
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