ちろる

裏路地の自由区のちろるのレビュー・感想・評価

裏路地の自由区(2016年製作の映画)
3.5
カナダの移民のオドネイは碌な仕事と与えられず、街中をさまよい倒れた。
ホームレス保護施設に入り、無口なインド人ラジニと親友になると、施設を出て一からやり直そうと誓う。
アンデス系女性のアルキ、そして街で暴力を振るわれてるイスラム系女性のムフェーダが2人に加わると、4人はチームとなり家族のようになる。

社会が俺たちに背を向けるのならそれでいい。
仕事も与えてくれず、道で物乞いもできないのならこちらのやり方て生き抜こうではないか。

1人だと心細かった事も4人なら勇気が出せる。
ゴミを漁るし、時には泥棒もする。
悪い事だって知っているけど、居場所を与えてくれないなら自分達から作るしかない。
僕らの路地裏は僕らだけの世界。

ラストの絶望も、皆の力強い表情で、きっと大丈夫なような気にもなる。

人種差別、移民問題はカナダでも深刻な問題で、観る立場によってきっと印象も違うだろうけど、日本人だからといって遠い国の関係ない事柄だとしてはいけないのだろう。
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