見終わった瞬間
「これはすごいな」と声が出た。
これは、すごい。
タイトルが秀逸。
このタイトルをつけたセンス。
余計なことをせずに直訳した日本スタッフ。
勇気がいることだったろう。
よく直訳にとどめてくださった。
素晴らしい仕事。
多用される長回し。
次々にフレームインする登場人物。
生き生きと描かれる街の様子。
人々の暮らし。
其々の思惑。
闇。
どうやってこの群像劇を一つの流れに纏めて終わるのか、全く読めなかった。
ラストシーン、金網越しの影。
必死の叫びから、叫ぶための叫びへ。
そしてそれは金網を隔てて
物言わぬ長い影へ。
そうきたか。
すごい映画だった。
以下ネタバレ追記
BS松竹東急の解説をしている落語家さん、
「最終的には被弾した主人公が関係の悪化していた父親と最後の時を過ごすという(中略)最終的に感動的な親子のドラマに集約(後略)」
とおっしゃっていて、
ふえーーー!
こんなに解釈の違う人がいるのかーーー!
と驚いたが、もしかしたらこちらがひねくれた受け取り方をしているかもしれない。
自分としては、やはり最後の長回しである「叫びのオウム返し」が全てだと思っている。