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MIRRORLIAR FILMS Season2のACoのネタバレレビュー・内容・結末

MIRRORLIAR FILMS Season2(2022年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

season2は命との向き合い方の変化を感じた。
前作season1よりやや、センシティブな内容の作品が多かったがテーマである"変化"と言うものをしっかりと伝えてくれていた気がする。
特に注目した3作品についてレビューです。

阿部監督の『point』は、お互い言葉は通じなくてもなんとなく悲しみや後悔を肌で感じあっていて。
言葉が通じないからこそお互いの過去を告白し過去と向いあえたのかもしれない
大切なものは目の前にある
自分を責めることから、前を向けた時景色が
変わっていった気がした。


志尊監督の『愛を、撒き散らせ』は、
悲しいを持っているから生きる主人公。
悲しいを持っているから死にたいと言う電話の向こうの相談者の電話から始まる。
全く真逆の2人だが、死を選ぼうとする相談者の問いかけによりお互いが自分とと向き合う事になり徐々に気持ちが動いていく。
本当に寄り添うとは何なのか?
向き合う事は時に死より苦痛なのかもしれない。知らぬ間に線が引かれていた意識の違いをまじまじと思い知らされる事になる。
遠いようで隣にある題材。
どうしてもこちらとあちら側に分けて考えてしまう問題。
この15分で自分ならどうするのか?そう考える事こそボーダーを引いているのではないか?と考えさせられました。
最後の青年のセリフが心を刺す。

柴咲監督の『巫』は思わずどこからが死になるのだろうかと考えてしまった。
大切な人の死を許す、受け入れる事が出来ない少女が作り出した別の世界。
自分を責め続ける母を許した時に初めて少女は死と向き合い、大切な人の死を受け入れる事ができた。
生きる事と向き合った少女の表情が心に残る。
あのメッセンジャーはもう1人の彼女の愛する父からの最後の贈り物だったのかもしれない。

この3つの作品に関して命と、そして自分との向き合い方が色濃く表現されている気がした。誰もが心のどこかに抱えている孤独や
悲しみや、目を背けてしまう出来事に愚直に向き合っている気がしてならなかった。

個人的に彼ら3名のパブリックイメージを
いい意味で打破してくれた作品なので
期待を込めて5をつけさせてもらいました!
続くseason3、season4が楽しみです!
ACo

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