からかす

ブラック・フォンのからかすのレビュー・感想・評価

ブラック・フォン(2022年製作の映画)
3.0
観た第一印象は「スティーブンキングっぽいな」。
鑑賞後に調べてみるとキングの息子さんが書かれた短編の
映画化ということで雰囲気が似ているのは必然かな。

それを踏まえて本作の良い所は
キング原作ほど"超常"のスケールがデカくないこと。
「IT」や「ドクタースリープ」の通り
"超常"の占めるウェイトが大きくなるほど
現実から乖離したホラー→ファンタジーになってしまい
最終的に何観てたんだっけと思うこともしばしば。
一方本作における"超常"は映画のキーではあるものの
現実の隣にある規模感の"超常"なので
メインのサスペンス物語を邪魔していないことが良い。

また近年のトレンドでもあるジュヴナイル的な雰囲気。
「IT」や「ゴーストバスターズアフターライフ」に比べりゃ
大分陰鬱としたジュヴナイルだけど
主人公の少年が様々な同年代の少年と出会い
次第に内に秘める勇気を開花させていくという
王道な成長ストーリーはシンプルに応援したくなる。
まあそれにしては最初から出来過ぎな少年なんだけどね。

残念なのはパッケージにも出てくる悪魔のマスク男が
ホラーアイコンとなるほどの活躍を見せずじまいな所。
勿体ないわね。
主人公の妹を演じたマデリーンマックグロウは良い。
今後の活躍に期待したい。
からかす

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