たしかに映画として観ると冗長なんだけど、人生ってこうだよなあとひとつひとつのシーンに強く感じさせたのは俳優たちの演技力だった。
劇的なことが続いて目まぐるしいジェットコースターのようなストーリーも、破滅に向かっていくような展開もおもしろいけど、実際はささいなことが積み重なったり、たまに奇跡みたいなことが起こったり、うまくいったりいかなかったりするのも人生で、それもまた違う味がして、なんというかまとまらないけど、好きだなあ。いいこともわるいこともあるけど、全部ただのイベントだ、と言うと冷笑みたいに捉えられてしまうかもしれないけど、生きるというのはそういうことだと思った。いま現実世界を生きている自分の眼に映るものすべてが、一本の長い長い映画という観方もできると思うんですが、どうでしょうか。