ダンクシー

僕を育ててくれたテンダー・バーのダンクシーのレビュー・感想・評価

3.7
「人は独りで平気。中途半端な関係は不要だ」

バーの叔父との関係を通じた少年の成長。自伝小説の映画化だから、ストーリーがリアルだった。フィクションだったらこうなってただろうなぁってのがあまり無いし、人生ってこんなもんだよねってのを連続に描写していた。70年代のアメリカの雰囲気たまんねぇ〜!酒とかタバコとかの男の作法とかクソほどどうでもいいんだけど、参考になりました!笑

とにかく博識なチャーリー(ベン・アフレック)のJRの見守り方がとてもいい。まだ小さい子供を一人の男として接して端的に必要な事を教えていく。褒めるところはさりげなく褒めるしマナーや常識なども教えつつ可愛がったり、かと言って甘やかしすぎないところとか。こういう雰囲気がとても心地よくて、バーの皆が最高だった。歳上だけど、仲間がいて、皆が自分の息子のように一緒に笑ってくれて喜んでくれる。JRにとっては家族同然だよね。父親がクズだけど、彼らがいてくれて良かったと思う。親は選べないからこそ。

「俺は父親だ。人生には悪役も必要だろ。惨めなガキめ。お前に勝ち目などない」

ほのぼのとした映像好きだな〜。そんで選曲センスバツグンだったな〜。子供は大人の背中を見て育っていく。大人が道を示さねばならないのだ。その面では、クズの父親は反面教師にはなったのでしょう。JRの出した答えと、想像を掻き立てるような終わり方が清々しかった。
穏やかな余韻に包まれて。
ダンクシー

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